毎年のことですが,平成 23 年度センター試験(本試験)数学 II・B 第 5 問を解いてみました.いつも思いますが,もっと楽な方法があるのかなと思うのですが,おそらく実際に受けてみたら他の問題もあるのでとりあえず解いて,時間があればいろいろ考えてしまいそうです.
全体を通して,ゲームの得点問題です.なんとなく「ふーん」という感じもありましたが,変数変換(といっても増加率計算)もあり,こういうのもありかなと思います.計算量を増やさずに統計用語の理解を問うところは面白いですね.
(1) 平均値を求める問題.とりあえず求め方は普通の方法ですが,仮平均だと少しでも楽になると思います.私は 30 点を仮平均として利用して求めました,32 点です.関係式は平均の意味がわかれば分かりやすいと思います.(A1×10+A2×5)/15=A なので 2/3A1 +1/3A2 = A.
(2) 偏差,分散,標準偏差を求める問題.統計用語の意味がわかっていれば難しくないと思います.あとあとのことがあったのでとりあえず偏差を出してみて,偏差の最大値は番号 2 の 7.0 点.偏差の平方和を求めて個数を割って,16.00.その正の平方根をとり,標準偏差は 4.0 点.考えてみると平方根の表がないと特定な数でない数値の平方根は求められないので,となると….
(3) データの大小関係から各数値を求める問題.平均値や範囲,分散等の意味を理解していれば問題ないかと.平均値の関係から x+y+z=0,範囲の定義から D-F=(x+43)-(z+43)=7.つまり x-z=7,偏差と分散の定義から x^2+y^2+z^2=26.この 3 つの連立方程式から(私は x にそろえた方法でしました),x=3, 4 となり,x=3 のときは z<y<0<x に適さないので,x=4 を選び,z=-3, y=-1.これらは偏差なので D, E, F はそれぞれ 47 点, 42 点, 40 点.
(4) 適切な散布図を求める問題.データを見ながら適切なものを選びますが,分かりやすいところから探すといいですね.p が 40-45 のところをみると明らかに 3 がおかしく(右下の点はおかしい),また 1 も同様の理由でおかしい.あとは 0 と 2 の違いをみると,30-35 で 40 を超えるのものはないため,2 が正解.相関関係も散布図から正の相関と分かります.
(5) 変数変換の問題.変数変換ですが,変換式をみると点数の増加率です.良い方法があるのかなと思いましたが,10 個の計算でかつ小数第一位で度数分布は求められそうでしたので,すべて求めて度数分布表を完成しました.もちろん度数の合計は 10 のため,G がわかれば H も求まります(逆もしかり).具体的に計算して,G は 3,H は 4 でした.
面白いなぁと思いますね.参考までに.
2011/01/17
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